働きながら転職活動する期間はどれくらい?

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働きながら転職活動を考えている30代のIT業界の皆さん、両方やるってめちゃくちゃ大変ですよね。よく分かります。

この記事では、実体験を元に転職に必要な期間とその要素について詳しく説明します。この内容を理解することで、効率よく転職活動を進め、内定までの期間を短縮することができます。筆者もSIer出身の30代モバイルエンジニアが転職したときの実体験を交えながらアドバイスしていきます。

転職期間は何によって決まるのか?

転職活動の期間は「転職の軸」と「転職パターン」によって大きく変わります。これらを理解することで、効率的に活動を進め、無駄な時間を減らすことができます。

  • 転職の軸とは、自分が転職で重要視するポイントのことです。これを明確にすることで、応募先を選びやすくなり、余計な迷いを減らすことができます。当たり前と感じることですが、意外と転職における軸を決めずに活動を始めてしまい、自分が何をしたいのか分からなくなる人も少なくありません。転職エージェントを利用する場合は、最初のヒアリングで転職の軸を聞かれるため、しっかり決めておくと良いです。
  • 転職パターンは、どのような形で転職するかのことです。たとえば、同じ職種で別の会社に移るのか、全く異なる業種に挑戦するのか、といった選択が含まれます。

これらの要素をしっかり把握しておけば、短期間で内定を得ることも可能です。筆者も働きながら7か月かけて転職活動を行いました。最終的には50社に応募しました。その経験を踏まえ、効率的な転職活動の進め方を解説します。

転職における軸の重要性

転職の軸を決めておくことで、どの企業に応募するか、または選考を辞退するかの判断がスムーズになります。

なにかを決めるときに比較検討するための要素は人によってさまざまです。たとえば、商品を購入するとき、スペック、値段、口コミ、新品・中古、耐用年数などいくつか自分にとって重要な要素を同じような商品同士で比較検討しています。転職においても同じです。

転職における軸として、以下のような要素を設定することが考えられます。

  • 仕事内容
    自分が成長できる仕事なのか、自分のスキルや経験を活かせる仕事なのかを判断します。
  • 年収
    現在の生活水準を維持したい、もしくはより高い収入を得たいといった基準で年収を設定します。
  • 働き方(リモートワークの可否など)
    リモートワークが可能か、フレックス勤務ができるかなど、自分の生活スタイルに合った働き方を求める場合です。
  • 福利厚生や評価制度
    福利厚生が充実しているか、評価制度が透明で公正であるかなど、長期的なキャリアにおいて安心できる条件を設定します。

転職パターンによる活動期間の違い

転職パターンによって、転職活動にかかる期間も変わります。

同業種・同職種への転職

比較的スムーズに進むケースが多く、早ければ1–2か月で内定を得ることも可能です。同じ業界であれば、面接時に求められる業界知識やスキルの証明が比較的容易であり、採用側もリスクが少ないと判断しやすいためです。

異業種・同職種への転職

業界の違いを理解しつつ、自分のスキルをどのように活かせるかを明確にする必要があります。この場合、業界の違いによる新たな知識の習得が必要であるため、転職活動にかかる期間が若干長くなることがあります。しかし、自分の職種としてのスキルが確かなものであれば、業界を超えて転職することは可能です。

未経験職種への転職

最も難しく、転職活動に半年以上かかることもあります。筆者もキャリアチェンジを目指して転職活動を行い、約7か月かかりました。新しい職種に必要な知識やスキルを短期間で身に着けることが求められるため、これには時間と努力が必要です。

例えば、筆者は「30代後半における、同じ業界、異なる業務、未経験の異なる職種への転職」というパターンでした。そのため、年齢もあったと思いますが、50社に応募し、約7か月という間活動していました。その時は次が4社目でしたが、最も長く転職活動しました。この期間中に面接を受けた企業の中で、自分の転職の軸に合致する企業を選定することはとても難しかったですが、最終的には納得できる選択ができました。

効率的に転職活動を進めるためのポイント

転職活動を効率的に進めるためには、次のポイントが重要です。

複数の転職エージェントに登録する

    大手から中小規模のエージェントまで幅広く利用し、自分に合った求人を見つける。筆者も8社ほどのエージェントに登録していました。複数のエージェントを利用することで、より多くの求人情報を得ることができ、自分の選択肢を広げることができます。

    自己分析を徹底する

      自分の強みやスキルを整理し、転職の軸に合致する企業を見極める。自己分析ツールを活用したり、エージェントにヒアリングしてもらうのも効果的です。自己分析を通じて自分の強みや価値観を明確にすることで、転職先での適応や成功の可能性が高まります。

      意外かもしれませんが、エージェントと話したり、面接を進めていくと、自己分析が深まったりします。とにかく動いてみることですね!

      時間を有効活用する

        働きながらの転職活動は時間が限られるため、スキマ時間を活用して企業リサーチや応募を進める。筆者もスマートフォンを使い、スキマ時間で企業の選別を行っていました。効率的に活動を進めるためには、時間の使い方が非常に重要です。

        また、転職活動の進行中には、応募企業の選定や面接の調整、さらにはスキルテストなど、さまざまなタスクが発生します。これらを効率的に管理するためには、スケジュール管理をしっかり行い、何をいつ行うかを明確にしておくことが重要です。

        おすすめは、Notionとスプレッドシートで管理ですね。

        転職の軸を設定する具体的な方法

        転職の軸を決める際には、仕事面とプライベート面に分けて考えると良いです。例えば、筆者の場合は以下のように分けました。

        仕事面

        • キャリアパス: 自分がどのように成長したいか、そのためにどのような経験を積む必要があるかを考えることが重要です。
        • 年収: 現在の生活水準を維持するだけでなく、将来的な家族計画やライフスタイルを考慮した収入を求めました。
        • 事業領域への関心度: 自分が関わる事業に対して興味を持つことは、その仕事に対するモチベーションを維持するために必要です。

        プライベート面

        • 年収: 家庭の経済的な安定を確保するため、年収は仕事面とプライベート面の両方で重要視しました。
        • 働き方: 家族との時間を大切にし、子育てに対応できる柔軟な働き方が求められました。

        このように分けて考えることで、転職の軸が明確になり、自分にとって何が最も重要なのかが見えてきます。また、これにより応募企業を評価する際の基準が明確になるため、選考を進めるうえで迷うことが少なくなります。

        筆者の場合、転職の軸として以下の4つを設定しました。

        1. キャリアパス(職種): 自分が今後どのようなキャリアを歩みたいか、どの職種で成長していきたいかを重視しました。
        2. 年収: 家族を支えることを考え、現在の収入を維持、もしくは向上させたいという軸を設定しました。
        3. 事業領域への関心度: 自分が関わる事業に興味を持てるかどうかは、仕事のやりがいや長期的なモチベーションに大きく関わります。
        4. 働き方(リモートワーク可否): フルタイムの共働きであるため、子どもの送迎や家庭の事情に対応できるような柔軟な働き方が必要でした。

        便宜上、優先順位をつけましたが、すべての項目が私にとって非常に重要でした。そのため、転職活動の終盤で相当悩むことになりました。

        転職先の評価方法 - 軸に重みを付ける

        選んだ転職の軸に基づいて、具体的にどのように応募企業を評価するかも重要です。企業を効果的に評価することは、限られた時間の中で最適な選択をするために非常に重要であり、転職活動の成功を左右します。例えば、各軸に対して1〜5点の評価をつけ、優先度に応じて重み付けを行う方法があります。これにより、応募企業ごとの総合評価を数値化し、比較しやすくなります。

        • キャリアパス(重み:2.0)
        • 年収(重み:1.5)
        • 事業領域への関心度(重み:1.0)

        このように数値化することで、どの企業が自分にとって最適かを冷静に判断することができます。また、評価を進めていくうちに、実際に面接を通じて新たに知る情報をもとに評価が変わることもあります。そうした変化に柔軟に対応することも、転職活動の成功には欠かせません。

        最後に

        転職活動の期間は、自分の転職軸と転職パターンによって大きく異なります。少なくとも3つの転職軸を設定し、それに基づいて活動することで、効率よく内定を獲得できるでしょう。また、転職活動中は柔軟な心構えで、自分にとって最適な選択を見つけてください。

        筆者の経験を踏まえると、転職活動は単なる仕事探しではなく、自分のキャリアや生活を見つめ直す貴重な機会でもあります。働きながらの転職活動は決して簡単ではありませんが、自分に合った軸と計画を持つことで、納得のいく転職を実現することができるはずです。皆さんの転職活動が成功し、新たなステージでの活躍に繋がることを心から願っています。頑張ってください!

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