仕事を進める上で大事なのは「どれだけ効率的に成果を出せるか」ということです。これはどんな職種や役割でも共通しています。
効率的に仕事を進めることは、個々の成果を上げるだけでなく、チーム全体の生産性や成功にも大きく貢献します。
例えば、プロジェクトを早く終わらせたり、クライアントからの評価が上がったりといった具体的な成果が挙げられます。
こうした成果を通じて、チームのモチベーションも向上し、より大きな目標に向かって一丸となって取り組むことができます。
今回は、圧倒的な成果を手に入れ、キャリアを飛躍させるための秘訣について、いくつかの具体的な方法を紹介します。
全てが完璧にできているわけではないかもしれませんが、少しでも実践すれば、大きな変化が生まれるはずです。
最も生産性を上げる取り組みは、あの有名な「イシューからはじめよ」だと思いますが、もう少しライトに取り組みを紹介します。
最初の2割で片付ける - ロケットスタートダッシュ
「ロケットスタートダッシュ」とは、仕事の期間が10営業日あった場合、その最初の2割、つまり2日間で仕事の8割を片付けてしまうというスタイルです。この2日間で、プロジェクトの初稿を完成させることで、残りの時間をブラッシュアップや微調整に充てることができます。最初に大部分を終わらせることで、後半に起こる予期せぬ問題や変更にも余裕を持って対応できます。
ただし、この2割の時間は猛烈に集中して働く必要があります。12〜18時間労働が必要になることもありますが、特に未知の分野で効果的です。未知の分野の仕事に積極的に取り組むことで、スキルアップが促進され、価値ある人材へと成長できます。例えば、新しいプロジェクトに取り組むときは、まず全体像をざっと作り、その後で細かい修正をする方が効率的です。初期段階でアウトプットを形にすることで、関係者からのフィードバックを早期に得られ、改善のサイクルを早めることができます。
この記事で紹介した中で一番実践が難しいかも。執念で終わらせるイメージです。
このスタイルは、特に新しい事業を立ち上げる際にも有効です。新しい事業は、競合との競争や市場の変化に常にさらされています。そのため、初期段階で迅速にプロトタイプを作り、試行錯誤を繰り返すことが成功の鍵になります。ロケットスタートダッシュを実践することで、未経験の領域でも大きな成果を上げる自信を持てるようになります。
参考書籍: 『なぜ、あなたの仕事は終わらないのか』
全タスクにデッドライン
すべての仕事において「締め切り」を設けることは非常に重要です。締め切りがない仕事は「仕事」ではなく、ただの「趣味」に過ぎません。デッドラインを設定することで、自分にも他者にも制約をかけて、責任感を持って行動できるようになります。デッドラインを守ることで、周囲の信頼も得られ、プロジェクト全体の進行をスムーズに保つことができます。
例えば、「明日までに資料を完成させる」と決めてしまうことで、集中して取り組む意識が生まれます。また、他者に依頼する場合も締め切りを明示することで、お互いに効率的に動けるようになります。締め切りを設けることで「なぜ今これをやる必要があるのか」が明確になり、チーム全体での動きがスムーズになります。
また、デッドラインを設けることで、自分自身の行動に対する制約も生まれます。例えば、他者にタスクを任せた場合、そのタスクについて途中で自分が手を加えないというルールを守ることが重要です。これにより、他者の成長を促し、自分自身も新たなタスクに集中することができます。締め切りを設定する際は、無理のない範囲で短めの期限を設けると良いでしょう。例えば「2〜3日後の期限を設定することで、集中力を維持しやすくなる」など、具体的な日付を決めることで行動が明確になりやすくなります。例えば「明日」や「3日後」といった具体的な日付を決めることで、行動が明確になりやすくなります。
参考書籍: 『デッドライン仕事術』
建設的な議論や相談の進め方
会議は「担当者が考えた問題の解決策を判断する場」であるべきです。みんなで集まってゼロから話し合うのではなく、担当者が結論を用意し、その結論の是非を判断するための場として活用しましょう。進捗確認のための会議は特に時間の無駄です。進捗はデータで測定できるので、報告書で共有すれば十分です。
例えば、「このプロジェクトの進捗が遅れています」という話を会議でする代わりに、その遅れに対する具体的な対策を提案し、それを議論する方がはるかに生産的です。進捗確認ではなく、問題解決のための行動を話し合うことで、会議の時間をより有効に使うことができます。
仮に、「進捗確認の総コスト費用を主催者、あなたの給与から天引きします。」と言ったら、きっとすぐ進捗確認の時間をやめるはずです。
また、会議の準備として、必ず目的を明確にしたアジェンダや資料を事前に用意することが重要です。例えば、アジェンダには「議題」「目標」「各議題の時間配分」「期待される結論」などを含めると効果的です。これにより、会議がスムーズに進行し、時間の無駄を減らすことができます。会議の目的が曖昧だと、参加者全員が時間を無駄にする結果になります。例えば、「次のリリースに向けての課題とその解決策を決定する」といった具体的な目的を設定し、それに基づいて議論を進めることで、会議の効率が格段に上がります。
参考書籍: 『デッドライン仕事術』
2分以内で終わることはすぐにやる - GTDの活用
「Getting Things Done(GTD)」の中で特に有効なのは、「2分以内に終わることはすぐにやる」というルールです。例えば、Slackで簡単なリアクションをする、メールの返信をする、といった小さなタスクは、後回しにせずその場ですぐに片付けましょう。これにより、タスクの積み残しが減り、精神的な負担も軽減されます。
2分以内で終わるタスクをすぐに片付けることで、思考が中断されることなく、他の大きなタスクに集中できます。例えば、同僚からの短い質問にすぐ答える、書類にサインする、必要なファイルを共有するなど、日常的に発生する小さなタスクは多くありますが、これらを迅速に処理することで、頭の中の「気になること」を減らし、集中力を高めることができます。
GTDでは、いつかやるリストや連絡待ちリストなどタスクの適切な振り分け先があるのですが、実際やってみたら、手間なのでほとんどできず。。。
結果、「2分で終わるか?それ以外か」というシンプルな分類で十分です。
2分で終わるタスクたちが脳のメモリをずっと占拠し続ける、つまり意識し続けなければならないコストは、それ以外の振り分けコストを上回るんです。
GTDはタスク管理の基本的な考え方ですが、これを日常に取り入れることで、仕事の効率が飛躍的に向上します。特に、タスクの優先順位を明確にし、今すぐできることはその場で片付けることで、タスクの山に埋もれることなく、着実に前進することが可能になります。
参考書籍: 『はじめてのGTD ストレスフリーの整理術』
ドラフトは1ページ、1時間以内で作成すること
最初から完璧なアウトプットを目指す必要はありません。特に関係者が多い場合、簡単なドラフトをまず作成し、関係者に共有することで、意見を集めて改善していくプロセスが効果的です。例えば、企画書を作る際には、まず1ページの概要を1時間以内に作り、それを元にフィードバックをもらいながら改善していくと、より良いものが完成します。
初期段階でドラフトを作成することで、関係者間での認識のズレを早期に発見することができます。例えば、新しいプロジェクトの計画を立てる際に、まず簡単なドラフトを作り、それを元に関係者からフィードバックを集めることで、後から大きな修正が必要になるリスクを減らせます。また、ドラフトを作成することで、自分自身のアイデアも明確になり、その後の作業がスムーズに進むことが多いです。
時間をかけすぎずにアウトプットを出すことで、改善のサイクルを短く保ち、効率的に進めることができます。完璧を目指すよりも、まずは形にして共有し、フィードバックを得ながら育てていくという姿勢が重要です。
参考サイト: 『ONE PAGE / ONE HOUR』
やりたいことを短く正確に伝える
何かを頼むときや、指示を出すときは、相手に許可を求めるのではなく、自分の意図を明確に伝えることが大切です。
例えば、「明日の資料、全員に送付してもらってもいいですか?」ではなく、「明日の資料、全員に送付お願いします」、「今週の進行状況、報告してもらえますか?」ではなく、「今週の進行状況、報告お願いします」と言うことで、相手に余計な判断を求めずに行動を促すことができます。
映画『ボーン・アルティメイタム』で、マット・デイモン演じるボーンが「ウォータールー駅南口、30分後に一人で来い」と言ったように、短く、正確に、そして強く自分の意図を伝えることが重要です。許可を求める言い方では、相手が余計な考慮をする必要が生じ、コミュニケーションに無駄が生じます。
曖昧さを排除し、短くシンプルに伝えることで、相手にとっても理解しやすく、複雑に考えるコストなく、すぐに相手は判断できます。
参考書籍: 『米海軍で屈指の潜水艦艦長による「最強組織」の作り方』
まとめ: 成果を最大化するために
今回紹介した「ロケットスタートダッシュ」「デッドラインの重要性」「建設的な議論」「GTD」「短時間でのドラフト作成」「短く正確なコミュニケーション」などの方法は、どんな職種でも役立つ考え方です。これらを実践することで、仕事の効率を大幅に上げ、圧倒的な成果を手に入れることができるでしょう。